2017/08/08

2017年08月

        

ベルリン州の学校教育における外国語としての日本語学習

category - ヨーロッパ
2017/ 08/ 28
                 

べルリンの夏は、夏至を中心とした23ヶ月。湿気が少なく爽やかな暑さと、日没が夜10時近くと夕食後もまだ明るいため戸外で過ごす事が楽しくなる時期です。8月の声を聞くと「秋がやって来た!」と感じるようになり、学童期のお子さんがいるご家庭ではそろそろ新学年(学期)の準備が気になり始める頃です。ひょんなことからべルリン州の公立小学校で行われている日本語の授業をお手伝いする機会を得たため、今回はべルリン州の学校教育における日本語教育事情についてお伝え致します。

 

<求む!日本語授業の助手>

公立小学校で日本語の授業を手伝ってくれる日本人を捜しているという話が伝わってきました。担当の方が急遽引っ越されるという事で、「私でもできることならば!」と喜んで手伝いを申し出て、早速Nelson Mandela Schuleに伺いました。同校は小学校から高校までの生徒たちが、英語とドイツ語のバイリンガル教育を受けている公立学校です。公立校が小中高一貫教育でかつバイリンガル、しかも無償なんて日本では聞いた事がありませんが、ここはべルリン,,,公立学校といえども学校ごとに様々な教育スタイルが存在しています。校内のサインはもとよりドイツ語と英語の2カ国語が飛び交う様子に、ドイツ語の苦手な私は少しホットしました。放課後クラブで日本語を担当するのは、昔日本語を学んだという日本が大好きなゴシン先生。日本語というマイナー言語が任意授業として行われている理由は、この先生の意向による所が大きいようです。最近子どもの数が急増し教員不足が深刻なべルリンですので、先生方は常に忙しそうですが、ゴシン先生自身が日本語授業を楽しんでおり、これが生徒たちにとてもいい影響を与えています。週一回1時間半の日本語授業に来る生徒は、5年生2名、6年生9名の計11人。2学年が混在しているため幼なさを残した子どもから既に大人びたティーンが同席するクラスは小学校の教室というよりは、近隣の子供会のような雰囲気です。ゴシン先生が補助員である私に期待しているのは、自然な日本語の話し方を子どもに聞かせることと、言語学習に併せて日本の文化や歴史、そして本やインターネットだけでは知る事ができない生きた情報を子どもたちに届けることでした。ゴシン先生の提案するシラバスにそって、会話スクリプトや教材を作成したり、学習要点に関連する文化や歴史の話を提案したり、毎回先生と一緒にどうやって子どもたちを楽しませようかな?と頭を捻ります。浴衣を持参してみたり、いなり寿司をつくってみたり、折り紙を用意したり、ペン習字をしてみたり、絵本を持ち込んだりと、かなり自由に授業を作り上げる事ができ、とても楽しい経験をさせていただきました(尚、残念ながら2年間実施されていた日本語クラスは教員不足のため20179月から一時休止することになりました)。

<べルリンの外国語教育の中の日本語>

べルリン州の公立学校では、小学校3年生から外国語の必修授業が始まります。べルリン州が珍しいと私が思うのは、必修は第一外国語(英語または仏語)のみですが、第二又は第三・第四外国語として様々な外国語授業があることです。教育行政発行パンフレットには、語学の知識を広げる事が子どもたちの将来の選択肢の幅を広げることになるとして推奨されています。その昔壁があった頃には、米英仏露に分割統治され、歴史的にはイタリアからの移民受け入れに始まりトルコ、最近ではシリア難民受入と日常生活が多言語にならざる得ない背景があるからでしょうか。古典的な外国語であるラテン語、古代ギリシャ語の他、イタリア語、トルコ語、ロシア語、スペイン語、オランダ語、ポルトガル語、ポーランド語、中国語とバラエティに富む選択肢の中に日本語も入っています。限られた学校でしか選択できない日本語ですが、以下現在日本語を学ぶ事が出来ると確認できた学校を示しておきます(表1)。 

Tagesspiegel新聞によれば、2009年当時日本語を公立学校で学んでいる子ども達は約200人程度だったとか。現在増えているのか減っているのかわかりませんが、マイナー外国語であることには変わりなく。それでも、意外に日本文化に興味を持っている方が多いと感じるここべルリン。しかもかなりの凝り性な方々が多い印象です。日本語を学びたいと思う方がいる限り、微力ながらその学びを手伝って行けたら嬉しいと思う私です。

1:べルリン州で日本語教育を実施している学校

学校名

(Ortsteil),(Bezirk)

内容

Felix-Mendelssohn-Bartholdy-Gymnasium

Prenzlauerberg, Pankow

第三外国語として8年生から選択可。

Hildegard-Wegscheider-Gymnasium

Grunewald, Charlottenburg-Wilmersdorf

第三外国語として8年生から選択可。10年生には姉妹校と交換留学の機会あり。(以下姉妹校)

武蔵中学校高等学,実践学園中学校高等学校

1987年から日本語教育実施。

Melanchthon-Gymnasium

Hellersdorf, Marzahn-Hellersdor

7年生から放課後クラブ(Arbeitsgemeinschaft)で学習可。9,10年生は選択科目、11,12年生で高校卒業資格試験(Abiture)科目として選択可。

Gustav-Heinemann-Gesamtschule

(Sekundarschule)

Marienfelde, Tempelhof-Schöneberg

第二外国語として5年生から選択可。

日本語教育の30年の歴史を持つ。

Canisius-Kolleg

(Privat Gymnasium)

Tiergarten, Mitte

9年生から放課後クラブで第四外国語として学習可。11年生から高校卒業資格試験科目として選択可。

東京都立小山台高等学校と夏期交換留学プログラムがある。毎回約10名参加可能。

                         
                                  
        

ノルウェーフィヨルドツアー

category - ヨーロッパ
2017/ 08/ 08
                 
ノルウェーベルゲンから、フィヨルドツアーに参加しました。
ベルゲンの駅から、列車とバスを乗り継いで、フェリーに乗り換えます。
フェリーは、フィヨルドの谷底を流れる川を進みます。
norway10808
川沿いにはところどころ小さな集落が見え、その景色はまるで絵本のようです。
山の上からは雪解け水が流れ、幾筋もの滝ができています。
norway20808フェリーの後は、再び、列車に乗り換えます。
今度はフロム山岳鉄道という、世界中から鉄道ファンが訪れる観光列車です。
norway30808 車内はクラシックな作りです。
norway40806列車は、フィヨルドの谷底から、山の上へと登ります。
山の上には、たくさんの雪が残っています。
今年は暖冬だったらしく、例年よりも残雪は少ないそうです。
norway50806
北欧の自然はスケールが大きく、圧倒されてしまいます。
写真では、その雄大さを伝えられないところが、とても残念です。
蒸し暑い日本の夏とは異なり、とても爽やかな、北欧の初夏でした。